肉離れは整骨院で治せる?
普段から運動の習慣がない人が、急に運動をすると肉離れを起こすことがしばしばあります。
また普段から運動をしている人でも、運動の前のストレッチなどが十分でなければ肉離れを起こしてしまうことがあります。
では、肉離れを起こしてしまったときには整骨院での治療は可能なのでしょうか?整骨院は病院に行くより、気軽なイメージがあるという人も多いでしょう。
今回は、そもそも肉離れはどのようなものであるか、それを整骨院で治療することは可能なのか、また整形外科を受診しなければならない場合など、誰にでも起きる可能性がある肉離れについて、詳しく紹介したいと思います。
肉離れとは?
肉離れという言葉はよく聞くもので、日常的にスポーツをしていない人であっても、耳にしたことがある人は多いと思います。
しかし、その症状について詳しく知っているという人は少ないのではないでしょうか。
肉離れは、急な激しい運動や、十分なストレッチが行われていないまま動いたことによって、筋膜や筋繊維が部分的に切れてしまった状態を指しています。
原因や起きる状況に統一されたものはなく、急激に筋肉が収縮されたことにより、筋肉に負担が掛かった状態で引っ張られることで偶発的に起こるものであると考えられています。
大抵の場合は筋肉が硬いまま動くことで、スムーズに筋肉が伸縮することができず、起きることがほとんどです。
また肉離れが起きても、痛みが少ないからと言って、そのまま運動を続けてしまって悪化することもあり、適切な治療や十分なリハビリが行われないと再び肉離れを起こしやすくなります。
肉離れの症状
肉離れは挫傷と呼ばれるものを指します。
先述した通り、十分なストレッチを行わずに運動した場合や、筋肉が十分に伸縮できない状態でありながら急激に運動してしまったことで、筋繊維が損傷してしまった状態です。
肉離れを起こした筋肉では、出血が起きていることがほとんどで、自覚症状として最も多いものは、患部の痛みです。次いで、腫れや違和感をおぼえる場合が多いでしょう。
ふくらはぎなど、足に起きた重症な肉離れの場合には、地面を踏むことができなかったり、自力では立ち上がれないほどの激痛である場合もあります。
この場合には、筋肉内で起きている出血を止めることを最優先とし、炎症や腫れを止めたり、抑えることが必要になります。
整骨院でも治療可能?
肉離れは整骨院でも治療が可能です。
受傷したばかりの急性期の段階であれば、まずは筋肉の出血を止めたり、炎症や腫れを抑えるなどの応急処置を重点的に行うことになります。
一方で、受傷から時間が経過して急性期を過ぎている段階であれば、肉離れを起こした患部の筋肉やほかの組織が柔軟性をなくさないように、 手技療法やストレッチが施されます。
また肉離れは、治り切らないまま再び運動を始めてしまうと、同じ部位に再び肉離れを起こす可能性が高く、繰り返すことで筋肉が硬くなってしまうことが考えられます。このため、受傷時より筋肉の伸縮を柔らかくし、再発を予防する必要があります。
肉離れを整骨院で治すメリット
整骨院で治療を受けるメリットの一つは、肉離れの再発のリスクを下げる効果を期待できる治療を受けることができる点です。
整骨院の治療は、怪我に対する処置だけでなく、怪我をしたあと、そもそもの筋肉に質を高めることも可能です。
筋肉の伸縮を柔らかくすることで、肉離れの再発に繋がるだけでなく、ほかの筋肉も強化されることから、怪我をしにくい筋肉になります。
また整骨院では、外科的な治療や薬剤を用いて筋肉や骨格にアプローチする方法を用いることができないことがメリットでもあります。
このことが、その人本来の治癒力を高めることにもなり、痛みが慢性化しにくい体の状態へと近付けることができるのです。
肉離れを整骨院で治す費用
整骨院では健康保険を使って診療や治療を受けることができないと思っている人も多いのではないでしょうか。
怪我の治療が自費となれば、費用が高額になり、懸念する人も多いでしょう。
しかし、整骨院では、急性の怪我や、原因がはっきりしている痛みに対して行われる施術について、健康保険を使って診療や治療を受けることができます。
ただし、慢性痛である場合や、筋緊張、原因が特定されない痛みに関しては、健康保険を使っての診療や治療を受けることができない場合があるため、自分の怪我や痛みが保険診療内で診療や治療を受けることができるのか、あらかじめ確認すると、整骨院でも安心して診療や治療を受けることができます。
整形外科の受診が必要な場合
肉離れは整骨院で治療することも可能です。しかし、場合によっては整形外科や救急科の受診が必要な場合があります。
それはどのようなときなのでしょうか。
整骨院ではなく、病院へ受診したほうが良い場合は、肉離れ以外にも出血などをしている箇所があったり、他にも怪我が疑われるときです。
また時間が経つにつれ、痛みが耐えられないほどになったり、患部の痛みや腫れなどは目立たなくても、呼吸が苦しかったり、嘔吐をしたり、めまいや頭痛などがある場合は、体に肉離れ以外の異常が起きている可能性がありますから、整形外科や救急科を受診しましょう。
さらに、受傷してから意識が薄れている、または一時的に意識を失ったという場合にも、病院へ受診することをおすすめします。
まとめ
ここまで肉離れの症状や、整形外科を受診しなければならない場合、さらに、肉離れを整骨院で治療した場合について、詳しく解説しました。
怪我をすれば病院に行かなければならず、整骨院では保険診療を受けることができないと思っている人も多いでしょう。
しかし、整骨院であっても、健康保険内で治療を受けることができるものもあります。また整骨院で肉離れの治療を受けることには、そも
そもの治癒力を高める効果や、肉離れの再発の可能性を低くする効果も期待できます。
もちろん、場合によっては病院を受診しなければならないときもありますが、その場合でも急性期の症状が取れれば整骨院で治療が可能なこともあります。
運動をする前の十分なストレッチを心掛けたり、急激な運動を避け、普段から日常的に運動をすることで肉離れを避けることが最も望ましいですが、それでも肉離れを起こしてしまったときには、整骨院での治療も選択肢の一つとして考えてみてはどうでしょうか。